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家を建てる前に知っておきたいお金の話 -1- ~住宅ローン減税~

最大500万円の税金が戻ってくる

500万円も税金が戻ってくるなんて、本当そんなことがあるのですか?この話をするとよく言われる質問です。答えは、戻ってきます。ただしすべての人がそうかというと、違います。一体どういうことなのか、一つずつ見ていきましょう。

 

住宅ローン減税とは

住宅ローン減税制度とは、住宅ローンを借り入れて住宅を取得する場合に取得者の金利負担を軽減を図るための制度です。毎年、年末の住宅ローン残高の金額の1%が10年間にわたり所得税の額から控除されます。また、所得税から控除しきれなかった場合には課税所得の7%を上限(最高136,500円)に、翌年の住民税からも控除されます。※国土交通省HP、住宅ローン減税制度概要より。

初めて聞く人にとっては、この説明ではちんぷんかんぷんだと思いますので、具体例を出して見ていきましょう。

 

ケーススタディー:Aさん家族、ご主人30歳、年収500万円、扶養家族は奥さんと子供2人の場合

Aさん家族は、土地(1500万円)を購入し住宅(2000万円)を建築しました。奥さんは専業主婦の為、住宅ローンはご主人一人の名義で借り入れをしました。さて、Aさん家族はいくらの住宅ローン減税が受けられるでしょうか。計算していきましょう。

【条件設定】:ご主人(30歳)、年収500万円(課税所得187万円)、借入金額3500万円、フラット35金利Aプラン(当初10年間金利1.04%、11年目~1.29%、35年返済)、奥さん専業主婦、子供3歳と1歳

【計算結果:住宅ローン減税の内訳↓↓↓】

表を見るとAさん家族の場合、家を建てる前は所得税を93,500円、住民税を202,000円、合計で年間295,500円の税金を納めていました。税金は国民の義務ですが、実際に払っている額を確認すると「このお金があれば海外旅行にいけるのに!」と思ってしまいますね・・・。給料からまず税金が引かれる、これはサラリーマンの宿命です(涙)。

Aさん家族の住宅ローン減税は・・・。

さて、少し話がそれてしまったので戻します。Aさんは3500万円の住宅ローンを組んだので、計算をすると1年目は最大控除額341,666円、つまり約34万円の税金を戻せる枠を持っています。

ここで、「ん?戻せる枠?」と疑問を思ったあなた、良い所に気がつきました。Aさんの場合、一年目は税金を戻せる枠は約34万持っていますが、実際に戻ってくる税金は約22万円となります。表では、一年目は現金給付額20万円が足され合計424,400円となっていますが、これは「すまい給付金」といってまた別の給付制度になるため、実際は約22万円が住宅ローン減税による減税額です。同じように2年目は約33万円の枠がありますが、実際に受けれられる減税は約22万円です。これが10年間続きます。

なぜ、最大控除額(ローン減税を受けられる枠)に対して、実際の減税を受ける額が減っているのでしょうか?

ここで、冒頭を思い出してください。

「住宅ローン減税とは、毎年、年末の住宅ローン残高の金額の1%が10年間にわたり所得税の額から控除されます。また、所得税から控除しきれなかった場合には課税所得の7%を上限(最高136,500円)に、翌年の住民税からも控除されます。」

と、書いてありましたね。ここで注意すべきは「所得税から控除しきれなかった場合には課税所得の7%を上限(最高136,500円)に、翌年の住民税からも控除されます。」です。

一年目に341,666円の減税枠を持っているAさんは、まず所得税93,500円が丸々還ってきます。

■341,666円(減税枠)-93,500円(所得税)=248,166円(残りの減税枠)

Aさんはまだ248,166円分の減税枠が余っています。残りは住民税から控除できますが、ここで上記のルール(所得税から控除しきれなかった場合には課税所得の7%を上限(最高136,500円)に、翌年の住民税からも控除される)が適応されます。

つまり

減税枠の残り248,166円>課税所得の7%(最高135,600円)

なので、住民税は最大で135,600円までしか減税できません。

Aさんの場合は、計算すると課税所得(187万円)の7%が住民税の控除額となるため、130,900円が住民税の控除額となります。

よって、所得税の減税93,500円+住民税の減税130,900円の合計224,400円がAさんの一年目の住宅ローン減税となります。

これを10年間繰り返すと、合計で2,444,000円(すまい給付金20万円を含む)の住宅ローン減税となります。

Aさんは、減税制度による最大の減税枠は約300万円ですが、実際に受けられる減税は244万円となります。

一番最初に書いたように「500万円の減税」を受けることができる人は、全員ではありません。

10年間住宅ローンの残高が5000万円以上あり、なおかつ住民税と所得税を年間で50万円以上納めている人になります。

もっと分かりやすく言うと年収800万円クラスの人が6500万円くらいの住宅ローンを35年返済で組むと、500万円という最大限の住宅ローン減税を受けられます。

ときどき耳にするのは、「最大500万円の減税が受けられますから、住宅ローンは借りられるだけ借りましょう」という悪魔のような営業トークです。

もしこんなことを言っている営業がいたら、距離を置くことをお勧めします。気をつけましょうね。

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